巻頭言                               学校長 河面  清

 今春の卒業生が体験記を寄せてくれた。心構えや何をどれだけ勉強したらいいか、さらに健康管理までここに書かれている一つ一つが、数ヶ月前まで同じ学舎でともに過ごした先輩の実体験だ。君たちにとってこれ以上の助言と激励はない。
進路実現には高校入学当初より計画的な学習に心がけることが不可欠だが、3年生のなかには1、2年の間は部活に時間をとられ十分な学習時間が確保できなかった人もいると思う。そうした人には部活中心の生活を送ってきた先輩の体験が大いに役立つだろう。
さらに学習時間という点では浪人生という現役生共通の強敵がいる。当然、浪人生には準備期間ではかなわないのだから、現役組は知識の鮮度と遅れを取り戻そうとする気迫で勝負するしかない。
 参考までに体験記を一つ紹介したい。吉野敬介著『やっぱりおまえはバカじゃない』(小学館文庫)。とにかくハチャメチャな内容だか、読み物としても面白い。著者は元暴走族特攻隊長。ひょんなことから大学を目指すようになった。大学受験の四ヶ月前の英語・国語・社会の三科目をあわせた偏差値が八十に満たなかったが、見事、希望の国学院大学国文科ほか、学習院、明治、法政に合格したという。にわかには信じがたいが、入試までの四ヶ月間、一日二十時間勉強したと聞けばある程度納得できる。すべての人に薦めないが、読んで、俄然、やる気が出てくる人もいるだろう。劇薬なので、どうしても気合が入らない、強い刺激がほしいという人には一読を薦めたい。
 3年生はいよいよ進路実現の本番。これからの頑張りが君たちのこれからの人生の方向づけとなる。一分、一秒も大切にしてほしい。そんなみんなを支えるのは、「熱、意気、ガリ」の臥龍魂だ。本校で青春期を過ごした先輩諸氏はみなそれを精神的支えとして頑張ったのだから、君たちもその精神を受け継いでほしい。
一度や二度うまくいかなかったといって気力が萎えてしまったり、周囲が気になり勉強に手がつかなくなってしまうなどというのはもっての外だ。何があろうとも最後まで諦めないでほしい。
とうとう試練の時がきた。口から火を噴くほどの気迫をもて、頑張れ!